「アーロンチェアを購入するか悩んでいる」
「アーロンチェアを買って後悔したくない……」
「アーロンチェアは高いけど、本当に良い椅子なの?」
アーロンチェアは、1994年に世界で最初に作られた「フルメッシュのオフィスチェア」です。
その歴史の長さから「現代にはそぐわない、時代遅れの椅子なのでは?」という疑問を抱く方もいるでしょう。
結論から言うと、アーロンチェアは決して時代遅れの代物ではありません。
設計当時のコンセプトが変わらず通用するだけでなく、現代に合わせてさまざまなアップデートがされているからです。
本記事では100脚以上の椅子に座ってきた僕が、以下の内容について説明します!
- アーロンチェアの概要
- アーロンチェアが時代遅れと言われてしまう3つの理由
- おすすめできる人の特徴
- 購入する際の注意点
- 一緒に比較検討したいチェア
ぜひ本記事を参考に、現代でも活躍できるアーロンチェアの魅力を知ってくださいね◎
アーロンチェアは時代遅れではない!概要をサクッと解説
機能 | 詳細 |
---|---|
価格(公式サイト調べ) | 249,700円~(税込) |
素材 | ペリクル(特殊メッシュ) |
座面 | ペリクル(特殊メッシュ) |
ヘッドレスト | なし |
アームレスト | 3方向 内外は8段階調整可能 ビニールorレザーのパッド |
ランバーサポート | ポスチャーフィットSL(特許取得) 縦長の押出型 |
フットレスト | なし |
座面の高さ | サイズA(スモール): 36.6~49cm サイズB(ミディアム): 37.6~57.9cm サイズC(ラージ): 40.1~57.9cm |
座面の奥行き | サイズA: 40.6cm サイズB: 43.2cm サイズC: 47cm |
リクライニング機能 | ハーモニックチルト機構 ※固定機能なし |
脚部 | 海洋プラスチック(一部)or アルミニウム |
保証期間 | 12年間 |
アーロンチェアは、1994年に発売されて以来、オフィスチェアの定番として高い評価を受け続けています。
2017年には素材・製造・技術の進歩を取り入れた「アーロンチェアリマスタード」を発売。
とくに大きなアップデートは、以下のとおりです!
- どの色を選んでも同じクオリティの椅子がしっかり手に入るようになった
- メッシュの張り具合がより体圧分散を追究した造りに進化した
1から部材を作り直し、現代の働き方に合わせてさまざまなアップデートをしている点から見ても、決して時代遅れではないと言えるでしょう。
詳細なレビューについては関連記事「【絶対王者】アーロンチェアリマスタードの感想を正直レビュー!買って後悔しないための注意点も紹介」を参考にしてみてくださいね。
アーロンチェアが時代遅れと言われてしまう3つの理由
ここでは、アーロンチェアが時代遅れと言われてしまう理由を、3つ解説します。
- 見た目が変化していないように見える
- 最低価格が約25万円と高額である
- 用途が限られている
それぞれ見ていきましょう。
1.見た目が変化していないように見える
アーロンチェアは、発売当時から洗練されたミニマムなデザインです。
高級チェアとしてのブランドを確立しており「アーロンチェアといえばこの形」と言われるほど、定番になっています。
2017年にリマスターされましたが、見た目に関しては、クラシックと比較してもあまり変化していないように見えます。
この変化のなさに、古臭さを感じてしまう人もいるのではないでしょうか。
しかし、実は現代に合わせてカラーも素材もグレードアップしているんです◎
クラシック | リマスタード | |
---|---|---|
カラー | 5種類 | 4種類 |
メッシュの編み方 | 色ごとに違う | 各色統一 |
メッシュの張り具合 | どこも均一 | 場所ごとに硬さを変えている |
カラーは時代に左右されないものだけを厳選し、どの色を選んでも座り心地が変わらないようメッシュの編み方を統一しています。
レビュー動画撮影時のカラーは、グラファイト・カーボン・ミネラルの3種類でしたが、のちにブラックが増えて4種類になりました。
メッシュについても、ペリクルという体圧分散に優れた特殊な素材にアップグレード。
背もたれと座面の部分の各4箇所でテンションが異なっていて、その違いによって体圧を緩和し、筋肉の疲労を軽減するように設計されています。
これまで「メッシュの座面が合わない」と感じていた細身の方にもおすすめできる安定感です◎
現代に合わせてアップデートされているアーロンチェアは、決して時代遅れではありません。
2.最低価格が約25万円と高額である
アーロンチェアは高級オフィスチェアとして知られており、最低価格は約25万円と他のチェアに比べて高額です。
オプションにこだわれば、30万円を超える場合もあります。
昨今、10万円未満でも十分使えるコストパフォーマンスの高いチェアが増えてきたことを考えると、相当な贅沢品と言えるでしょう。
しかも、値段を2倍にしたからといって2倍良くなるわけではありません。そのため「現代に合ったコンセプトではない」と感じる人もいると思います。
しかし、アーロンチェアが価格の高さに納得できる良い椅子であることは間違いありません◎
調整の細やかさや滑らかさ、音鳴りのなさ、造りの良さは、高級チェアでしか感じられない時代を超えた魅力です。
3.用途が限られている
アーロンチェアはデスクワークに特化して設計されており、リラックスには向いていません。
現代ではパソコンで映画を見たりゲームをしたりと、仕事以外に使う人も多いため、姿勢や用途の多様性が求められやすい傾向にあります。
しかし、アーロンチェアはあえて用途をしぼっています。
「作業のときは体と一体化する椅子として使ってもらい、休憩のときはデスクから離れてメリハリをつけて欲しい」というメーカーの思いがあるからです。
そのためアーロンチェアには、リクライニングの固定機能やヘッドレスト、フットレストはついていません。
座りっぱなしによる「エコノミー症候群」が問題になっている現代においては、時代遅れどころかむしろふさわしいコンセプトを持つ椅子である、と言えるのではないでしょうか。
「作業に集中したい人のために作った椅子」というコンセプトを守り続けるスタンスが、世界一のブランドたる理由だと思います◎
時代遅れではないアーロンチェアをおすすめできる人の特徴3選
アーロンチェアは現代で働く、以下の特徴を持つ人におすすめできます。
- 仕事で使う椅子を妥協したくない人
- 高級ブランドの傑作「アーロンチェア」が欲しい人
- 長い期間利用できる椅子が欲しい人
それぞれ詳しく解説します。
1.仕事で使う椅子を妥協したくない人
アーロンチェアは「仕事で使う椅子を妥協したくない人」におすすめです。
とくにおすすめなのは、以下の特徴を持つ人。
- 前傾姿勢の仕事と後傾姿勢の仕事を行き来する人
- 目の前の仕事や学習に集中したい人
アーロンチェアは椅子の形を変えてそれに人間が合わせるのではなく、椅子が人間の動きに合わせてついてくることをコンセプトとしています。
そのため、書き仕事やモニターを見ながらの作業を頻繁に行うデザイナーやクリエイターに最適です。
また、前傾チルト機能も搭載しているため、前傾姿勢とモニター作業を行き来する仕事に向いています。
前傾姿勢に対応した椅子は前傾に切り替えるとそのまま作業しないといけない使い方が多い中、アーロンチェアは前傾姿勢のチルトをオンにしたまま後ろにもたれることも可能です。
たとえば書き物するときは前傾姿勢でなにか書いて、パソコンを触りたいと思ったらそのままリクライニングして後傾姿勢にするなど、簡単に作業を切り替えられます。
前傾・後傾の姿勢が重心移動だけで自在にできるのが魅力です◎
2.高級ブランドの傑作「アーロンチェア」が欲しい人
アーロンチェアは「アーロンチェアそのものに憧れを持つ人」におすすめです。
ブランドのコンセプトや歴史、ディテールへのこだわりに惚れ込んだファンが、満足感をもって購入するにふさわしい椅子となっているからです。
以下の特徴を持つ人にはとくに向いているでしょう◎
- 車であればフェラーリやベンツに乗りたいと思う人
- アーロンチェアを買ったらモチベーションになる人
ニューヨーク近代美術館で永久収蔵品に選ばれるほど価値のあるチェアを、自分の部屋やオフィスで使える喜びは、かけがえがないものだと思います◎
3.長い期間利用できる椅子が欲しい人
アーロンチェアは「長い期間おなじ椅子を利用できる椅子が欲しい人」におすすめです。
1個買えば10年以上使い続けられる、それに耐えうるクオリティでできているからです。
保証期間が12年間と断トツで長いのも、耐久性への自信の表れでしょう。
とくに以下の特徴を持つ人に向いています。
- 自分の仕事のスタイルが確立している人
- 仕事部屋に合う最高の椅子が欲しい人
体型や座り心地の好み、用途がぴったり合えば、長年付き合える最高の相棒になってくれることでしょう。
全国のショールームなどで、ぜひ一度試座してみてくださいね◎
アーロンチェアを購入する際の注意点3選
アーロンチェアは魅力的な高機能オフィスチェアですが、購入の際に注意が必要です。
ここでは以下の3点を紹介します。
- 自分に合ったサイズを選ぶ
- 材質による価格の違いを知る
- 中古品は信頼できる販売元から購入する
それぞれ詳しく解説します。
1.自分に合ったサイズを選ぶ
アーロンチェアは、サイズが3つあります。主な違いは座面の高さと奥行きです。
メーカーであるハーマンミラーは、公式サイトの「アーロンチェアパーフェクトガイド」でサイズの選び方を案内しています。
サイズ | おすすめの体型 |
---|---|
サイズA (スモール) | 身長約142~163cm、体重最大135kgの方 |
サイズB ( ミディアム) | 身長約157 cm〜183 cm、体重最大159kɡの方 |
サイズC (ラージ) | 身長約178 cm〜198 cm、体重最大159kɡの方 |
自分の体型に合ったサイズを選ぶことが重要なので、ぜひ目安にしてみてください◎
なお、アーロンチェアのサイズは背もたれのフレームの上端にある「Herman Miller」ロゴの裏側にある小さな突起の数で確認できます。
指を入れてみて、 突起が1つならサイズA、2つ並んでいたらサイズB、3つが三角形を成していたらサイズCです。 また、製品番号にもサイズが記載されています。
ショールームなどで試座するときは、背もたれの上部裏側をチェックしてみてくださいね◎
2.カスタマイズによる価格の違いを知る
アーロンチェアは約25万円から購入できます。
しかし、脚部をアルミニウムにしたり、オプションをつけたりカスタマイズすることによって、価格が30万円を超える場合があります。
アームレストのパッドの種類やフレームと張地の組み合わせなど、カスタマイズ性が高いからこそ、こだわりの追求に比例して価格が上がり、予算を超えてしまうかもしれません。
ハーマンミラーの公式ECサイトでシミュレーションができますので、自分の理想の椅子がいくらになるか、組み合わせを試してみてください◎
3.中古品は信頼できる販売元から購入する
アーロンチェアは長く使える分、中古での購入もおすすめできます。
ただし、信頼できる販売元から購入することが重要です。
フリマアプリなどに掲載されている情報では、劣化具合やフレームの歪みといった詳細の状態がわからないからです。
後悔しないためにも注意点をしっかり把握しておきましょう!
なお、中古品や譲渡品は12年間の保証が受けられない点に注意が必要です。購入前に、中古販売店の独自保証が適用されるかを確認してください。
中古オフィスチェアの購入については、関連記事「【安く買うコツ】中古オフィスチェアはやめたほうがいい?注意点やおすすめの購入先を紹介」を参考にしてみてくださいね。
アーロンチェアを購入する際は他社製品と比較検討したほうが良い
アーロンチェアは現代で働く人にもマッチする優れた製品ですが、サイズや座り心地が自分に合っているか、使用用途に合っているか等をよく検討すべきです。
自分に最適な椅子を選ぶために、複数の製品を比較検討することをおすすめします。
たとえば以下の製品も、ハイクオリティな高級オフィスチェアとして知られています。
- Steelcase Gesture (スチールケース ジェスチャー)
- Ergohuman Pro2(エルゴヒューマン プロ2)
- オカムラ Contessa(コンテッサ)
詳細については、全商品を比較レビューした動画「【メーカー比較】最高級オフィスチェアおすすめ4選【アーロンチェア/スチールケース/エルゴヒューマン/オカムラコンテッサ】」が参考になります。
動画投稿後、エルゴヒューマンとコンテッサは新モデルが発売されています。
新モデルについては以下の関連動画もあわせてチェックしてみてください◎
本記事を参考に、アーロンチェアが自分に合っているか検討してみてくださいね!
なお、僕の運営するYouTubeチャンネル「Mr.Chairs」では、高級チェアだけでなく、コスパの良いオフィスチェアから低価格帯のものまで紹介しています。他の椅子のレビューも見てみたい方は、ぜひチェックしてみてください◎
\ 今すぐ使用感をチェック! /